ショッピング改革

複数のコンビニやスーパーの店舗が、集積回路タグを導入しています。大量データを瞬時に読み取ることができるICタグは、レジの即時化や在庫管理の高度化など、小売店における活用が進んでいます。この技術により消費者の利便性、そして利用店舗の効率性が向上しています。

カゴごと精算

例えばコンビニで買い物をして、サンドイッチとカップ麺、缶飲料をカゴに入れ、レジに進んだとします。「ピッ」と音が鳴った次の瞬間、レジには合計金額が表示されているのです。大手コンビニのファミリーマートは、2007年2月に池袋の2店舗でこの技術の試用を開始しました。

約800点の商品に2cm2のICタグ付きシールが貼られ、経済産業省の監修下で運用が行われました。タグはファミリーマートの製造拠点で貼付され、全商品が店頭に並ぶまでの間、追跡可能となりました。また、消費者が買い物をする際は、レジカウンターのセンサーが商品のICタグデータを読み取り、代金を計算するため、商品バーコードをひとつずつ読み取る必要がなくなり、お客様の待ち時間が半分になりました。 

パーソナライズされた製品情報

小田急電鉄は、日立製作所と提携してお客様の嗜好を調査し、個々の興味に合わせた商品情報を提供するシステムを開発しました。調査の参加者には、健康、環境、価格、鮮度といった商品の魅力に関する個人の興味と関心を入力したICチップカードが配られました。このカードを店頭の専用機器で読み取ると、個人の嗜好に合わせた商品がお勧めされます。この手法は小田急グループのスーパーの複数店舗で試用され、高く評価されました。

ICタグは、多くの店舗で採用されています。三越デパートでは、化粧品販売にICタグが導入されています。書店では、お客様の読書頻度を把握するためにICタグが活用されています。家電量販店では、商品の在庫情報を迅速かつ正確に把握するためにICタグが活用されています。今後、ICタグの普及が進むのは間違いありません。