世界最小の人型ロボット

玩具メーカーのタカラトミーは、2007年秋、10月25日に、世界最小と認定された新しい人型ロボットを発表しました。この「オムニボット17 i-SOBOT」は、発売と同時に「今までで最小の人型ロボット」として2008年度ギネス世界記録に登録されました。ロボットファンたちは、「i-SOBOT」の登場を、コレクション用の楽しい玩具としてだけではなく、ハイテク機器の複雑な部品を縮小できる第一歩としても期待しています。

驚きのサイズと価格

「i-SOBOT」は高さ16.5cm、重さ約350gの小型ロボットです。手のひらに乗るほどのサイズでありながら、17の関節を持つ二足歩行ロボットとしての機能が備わっています。全身に使用される小型の特注サーボモーターは、タカラトミーが設計しました。ジャイロセンサーも内蔵されているため、平衡感覚を保ちながら設定動作をなめらかに実行することが出来ます。「i-SOBOT」には赤外線リモコンが付いており、音声操作も可能です。

「i-SOBOT」の制御システムである「i-SOBOTアーキテクチャー」には、19個の集積回路チップが使用されており、このチップが連携して複雑な動作を実現しています。

「i-SOBOT」には、充電式電池、ツインジョイスティック、プログラム可能ボタン、液晶画面付きリモコンが付属しており、販売価格は税抜29,800円となっています。メーカーによれば、この価格は、使用技術の高さを考慮すると相当抑えられたものだということです。このロボットは日本をはじめ、アメリカやアジアでも発売されました。タカラトミーは、ヨーロッパにも販売拡大の予定です。また、「i-software SOBOT」は、日本語に加え、英語と中国語でもローカライズされており、全世界で30万台の販売が目標です。

4つのアクションモード

このロボットの魅力は、4つの動作モードが備わっている点です。「リモコンモード」では、ワイヤレスリモコンのコマンドボタンとジョイスティックでロボットの動きを指示できます。「プログラミングモード」では、182種類の命令から好きなものを選んだり、コントローラーを使って独自アクションを作ったり、組み合わせで最大240ステップの複雑なシーケンスをプログラムしたり出来るほか、3つのメモリースロットにそれぞれ80ステップずつ保存することが出来ます。

「スペシャルアクションモード」では、「フラダンス」や「エアドラム」など、更に難易度の高い18の動作がセットされています。「ボイスコントロールモード」では、ユーザーが10種類の命令をロボットに伝えると「i-SOBOT」がさまざまな動作でそれに応えてくれます。また、100種類の効果音を出すことも出来ます。このように、見た目も音声的にも魅力的なロボットに仕上がっています。